モスクワの大学に通う留学生が使える、学生向けの交通カード「Карта москвича(カルタ・モスクヴィチャ)」の作り方を、公式・大学の案内をもとにまとめました。
※この記事の情報は、2026年9月27日時点で確認した、モスクワ市の公式サイトと大学の案内にもとづいています。制度や必要書類は変わることがあるので、申請の前に、必ず自分の大学の最新の案内を確認してください。
Карта москвича(モスクワ市民カード)とは
モスクワ市が発行するカードです。学生の場合は、モスクワの地下鉄やバスなどの公共交通機関を、学生向けの料金で利用できます。以前は「ソーシャルカード(социальная карта)」とも呼ばれていて、大学の案内には、今でも「学生の社会カード」という名前で書かれていることがあります。
対象になる人
モスクワ市の公式サイト(mos.ru)によると、対象は、モスクワにある、国の認定を受けた教育機関の、通学課程(対面)で学んでいる学生です。外国人留学生も、申請できます。
申請までの流れ(4ステップ)
ステップ1:大学が、市の「学生名簿」にあなたを登録する
カードを申請するには、その前に、大学が、市の学生名簿にあなたの情報を登録している必要があります。名簿に載っていない場合は、大学の担当窓口に連絡すると、大学が手続きをしてくれます。
大学の案内には、次のように書かれています。
– モスクワの学生の名簿に、自分のデータがあるか、事前に確認する(経済学部の案内)
– 名簿にデータがあるかどうかは、大学の担当窓口に問い合わせて確認する(ロシア民族友好大学の案内)
ステップ2:СНИЛС(社会保険番号)を、まだ持っていなければ取得する
複数の大学の案内で、外国人留学生の必要書類に、СНИЛSが挙げられています。持っていない場合は、先に取得します。
СНИЛSは、ロシア社会基金(СФР)の窓口、または「Мои документы」(МФЦ)で、取得できます。СФРの公式サイトによると、外国人の場合の書類と手続きは、次のとおりです。
– 必要なもの:パスポートなどの身分証明書。書類が外国語で書かれている場合は、公証人の認証を受けた翻訳が必要
– 窓口(СФР・МФЦ)で申請した場合、登録にかかる時間は、15分以内とされている
※СНИЛSの取得に、費用がかかるかどうかは、確認した公式ページには書かれていませんでした。窓口で確認してください。
ステップ3:申請する
申請の方法は、2つあります。
1. 「Мои документы」の窓口で、本人が申請する(留学生の場合、身分証明書を持って、直接行く)
2. 市のポータルサイト(mos.ru)の個人ページから、オンラインで申請する
外国人留学生に必要な書類として、大学の案内に書かれているのは、次のものです。
– パスポート(または、滞在許可証など、身分を証明する書類)
– 身分証明書の、公証人の認証を受けた翻訳(ロシア語)
– СНИЛС
申請書を書くときの注意として、大学の案内には、「パスポートに父称(отчество)の記載がない場合は、申請書にも、書かない」とあります。
ステップ4:カードを受け取る
申請を出してから、カードの準備ができるまでの期間は、30日以内(カレンダーの日数)とされています(モスクワ市の公式サイト、大学の案内)。受け取りは、申請のときに選んだ「Мои документы」の窓口です。
費用について
– カードの発行費用:確認した公式・大学の案内には、書かれていませんでした。市の案内窓口(ホットライン:+7 495 539-55-55)、または大学の担当窓口に、確認してください
– 月ごとの運賃(定期の料金):料金は、改定されることがあります。モスクワの交通局の公式サイトで、最新の料金を確認してください
カードの有効期間
モスクワ市の公式サイトによると、2022年4月1日より前に発行されたカードの有効期間は5年、それ以降に発行されたカードは7年です。
大学によって、案内が違う場合があります
今回確認した大学の案内では、СНИЛСを必須の書類として挙げているページと、書類の一覧に載せていないページがありました。必要書類は、大学や時期によって違う可能性があります。申請の前に、自分の大学の最新の案内を、必ず確認してください。
筆者の体験(補足)
筆者は、モスクワの大学に通う外国人留学生で、このカードを使っています。記憶が曖昧な部分もありますが、覚えている範囲で、書いておきます。
– 手続きは、まず、大学に「カードを作りたい」と伝えて、大学に学生の登録をしてもらってから、自分で「Мои документы」に行って、申請した
– パスポート、公証済みの翻訳、入国カード、滞在登録の書類を用意した。СНИЛСも、求められた記憶がある
– 費用は、かからなかった気がするが、はっきりとは覚えていない
– 受け取りまでは、1週間ほどだった気がするが、はっきりとは覚えていない(公式には、30日以内)
– 筆者が、2026年9月分の運賃として支払ったのは、985ルーブル(地下鉄とバスの乗り放題)
上の体験は、あくまで、筆者の場合です。手続きは、大学や時期、窓口によって、違う可能性があります。
よくある質問
Q. 外国人留学生でも作れますか?
A. 作れます。ただし、モスクワの認定教育機関の、通学課程に在籍していることが条件です。
Q. 旅行者は作れますか?
A. このカードは、学生など、対象となる人のためのものです。旅行者は対象外です。旅行者は、チャージして使う交通カード「トロイカ」を利用します。
Q. 申請したのに、カードが届かない場合は?
A. 申請から30日以内が目安です。それを過ぎても届かない場合は、申請した窓口、または、市のホットライン(+7 495 539-55-55)に、問い合わせてください。
まとめ
– Карта москвичаは、モスクワの学生向けの交通カード。外国人留学生も、作れる
– 流れは、①大学が名簿に登録 → ②СНИЛСを取得(未取得の場合) → ③Мои документыまたはmos.ruで申請 → ④30日以内に受け取り
– 必要書類は、パスポート、公証翻訳、СНИЛС(大学・時期によって違う場合がある)
– 費用と、最新の運賃は、公式サイトや窓口で、確認する
参考にした情報
– mos.ru「Карта москвича для студента」
https://www.mos.ru/karta-moskvicha/tipy-derzhataley/studenty/
– 高等経済学院(HSE)経済学部「Карта москвича」の案内 https://economics.hse.ru/support/transport
– ロシア民族友好大学(RUDN)学生ハンドブック
https://handbook.rudn.ru/help/social.html
– モスクワ市立教育大学(МГПУ)「Карта москвича для студентов」 https://student.mgpu.ru/sotsialnaya-karta-studenta/
– ロシア社会基金(СФР)「СНИЛСの登録・取得」 https://sfr.gov.ru/grazhdanam/personificirovannyj_uchet/registraciya_i_oformlenie_snils/


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